STAGE07
フリーマントルでの準備について 広報さんに聞きました!
小濱広美さん
国立極地研究所広報室 副室長
(プロフィール) アニメ制作にご協力いただいた極地研の広報担当。自らも南極経験があり、第52次南極観測隊で庶務・情報発信担当として参加している。
フリーマントルで最後のバカンス!?
ーーキマリたちがいよいよフリーマントルに到着しました。アニメでは食料の買い出しや荷物の積み込みなどの描写がありますが、実際も同じような感じで準備するんですか?
小濱:だいたい同じです。あえて細かい違いを言うなら、現地で新しく買い出しをすることはまずないですね。事前に発注してあった食料品やお酒などを現地で受け取り、それを「しらせ」に積み込むんです。
ーー食料品もフリーマントルで積み込むんですね。
小濱:保存のきくものは日本から積んでいったりもしますが、例えば生卵などの生鮮食品はなるべくフレッシュなほうが喜ばれますし、お酒などの免税品も、海外で購入してそのまま積み込んだほうがコストも抑えられるんです。ですので、けっこうな量をフリーマントルで積み込むことになりますね。
ーーなるほど。アニメ中には巨大なマーケットが登場しましたが、ああいうマーケットもあるんですか?
小濱:ありますよ。アニメに出て来たマーケットは「フリーマントルマーケット」という市場で、100年以上の歴史を持つ名物マーケットとして観光名所にもなっています。ほかにも「Eシェッド・マーケット」という波止場の倉庫を改造したマーケットも賑わっていますし、オープンテラスのカフェが軒を連ねる「サウス・テラス」(通称・カプチーノ通り)など、大都会というわけではありませんが、すごくお洒落で素敵な港街なんです。
ーーへえ〜。じゃあ隊員の皆さんも観光を楽しんだりすることもあるんですか?
小濱:多いですよ。フリーマントルでの滞在はだいたい4〜5日くらいですが、荷物の積み込みなどの全員作業を除けば基本的には自由行動なんです。その間は各自で荷物整理等をしながら過ごすのですが、ここを出港するとしばらくは文明ともお別れですから、街のホテルに宿泊するなどして羽根を伸ばす隊員もいますね。また港のすぐ近くに「ロットネスト島」という小さな島があり、ここではサイクリングをしながらビーチを散策したり、好きなポイントでシュノーケリングができたりとバカンスを満喫できるので、隊員たちにも人気のスポットです。
ーー小濱さんもバカンスを楽しまれたんですか?
小濱:それが……私は準備に追われて「しらせ」から離れられなかったんです。ただ「しらせ」が停泊している港から走って海岸に出て、そのまま海に飛び込んで、ひとしきり泳いだら海岸で水浴びした後、走って「しらせ」に戻ってまた仕事をするという生活を送っていました。
ーーわあ、それも楽しそうですね(笑)
小濱:楽しいですよ。オーストラリアの11月下旬は初夏で、日中はだいたい26℃〜28℃で過ごしやすいんですよ。海に入っても出ればすぐに乾きますし、すごく快適なんです。
ーーほかにフリーマントルで行うイベントなどはありますか?
小濱:現地の日本人会(西豪州日本人会)の方々の忘年会に参加させてもらったりしますね。
ーーそんなイベントもあるんですね。そしていよいよ南極へ向けて出港するわけですが、フリーマントルでの出港式もあるんですか?
小濱:あります。観測隊やクルーが甲板に出て、港で見送る人に「ボウフレ(帽振れ)」で別れを告げるんです。観測隊の家族がフリーマントルまで見送りに来ていることもありますし、ここでもまた涙のシーンがあったりしますね。
ーーここからが本当の意味での南極へのスタートなんですね。今日はありがとうございました。
写真協力:国立極地研究所
ーーキマリたちがいよいよフリーマントルに到着しました。アニメでは食料の買い出しや荷物の積み込みなどの描写がありますが、実際も同じような感じで準備するんですか?
小濱:だいたい同じです。あえて細かい違いを言うなら、現地で新しく買い出しをすることはまずないですね。事前に発注してあった食料品やお酒などを現地で受け取り、それを「しらせ」に積み込むんです。
ーー食料品もフリーマントルで積み込むんですね。
小濱:保存のきくものは日本から積んでいったりもしますが、例えば生卵などの生鮮食品はなるべくフレッシュなほうが喜ばれますし、お酒などの免税品も、海外で購入してそのまま積み込んだほうがコストも抑えられるんです。ですので、けっこうな量をフリーマントルで積み込むことになりますね。
ーーなるほど。アニメ中には巨大なマーケットが登場しましたが、ああいうマーケットもあるんですか?
小濱:ありますよ。アニメに出て来たマーケットは「フリーマントルマーケット」という市場で、100年以上の歴史を持つ名物マーケットとして観光名所にもなっています。ほかにも「Eシェッド・マーケット」という波止場の倉庫を改造したマーケットも賑わっていますし、オープンテラスのカフェが軒を連ねる「サウス・テラス」(通称・カプチーノ通り)など、大都会というわけではありませんが、すごくお洒落で素敵な港街なんです。
ーーへえ〜。じゃあ隊員の皆さんも観光を楽しんだりすることもあるんですか?
小濱:多いですよ。フリーマントルでの滞在はだいたい4〜5日くらいですが、荷物の積み込みなどの全員作業を除けば基本的には自由行動なんです。その間は各自で荷物整理等をしながら過ごすのですが、ここを出港するとしばらくは文明ともお別れですから、街のホテルに宿泊するなどして羽根を伸ばす隊員もいますね。また港のすぐ近くに「ロットネスト島」という小さな島があり、ここではサイクリングをしながらビーチを散策したり、好きなポイントでシュノーケリングができたりとバカンスを満喫できるので、隊員たちにも人気のスポットです。
ーー小濱さんもバカンスを楽しまれたんですか?
小濱:それが……私は準備に追われて「しらせ」から離れられなかったんです。ただ「しらせ」が停泊している港から走って海岸に出て、そのまま海に飛び込んで、ひとしきり泳いだら海岸で水浴びした後、走って「しらせ」に戻ってまた仕事をするという生活を送っていました。
ーーわあ、それも楽しそうですね(笑)
小濱:楽しいですよ。オーストラリアの11月下旬は初夏で、日中はだいたい26℃〜28℃で過ごしやすいんですよ。海に入っても出ればすぐに乾きますし、すごく快適なんです。
ーーほかにフリーマントルで行うイベントなどはありますか?
小濱:現地の日本人会(西豪州日本人会)の方々の忘年会に参加させてもらったりしますね。
ーーそんなイベントもあるんですね。そしていよいよ南極へ向けて出港するわけですが、フリーマントルでの出港式もあるんですか?
小濱:あります。観測隊やクルーが甲板に出て、港で見送る人に「ボウフレ(帽振れ)」で別れを告げるんです。観測隊の家族がフリーマントルまで見送りに来ていることもありますし、ここでもまた涙のシーンがあったりしますね。
ーーここからが本当の意味での南極へのスタートなんですね。今日はありがとうございました。
写真協力:国立極地研究所